白南風まとめ

>> とあるひの。



  • その日、帰宅途中に小さな男の子の霊をみた。
    声さえ聞こえなかったけど
    大声で泣いている気がした。

    近づいてみると、大粒の涙が流れ落ちていた。
    あんまりにも泣いているから頭を撫でてやると驚いたような表情で見上げられた。
    そして、おもいきり抱き付かれて
    わんわん泣かれた。



  • 暫くしたら落ち着いた。
    何かしゃべりたがっていたので、手に指で文字をかかせて話をきいた。

    どうやらこの子は生前、兄弟がいて
    その兄を捜しているのだという
    それに、自分が死んだ事に気づいてないようで
    何故人に無視されているのかわからないようだ。

    このまま放っておくことも考えたが、
    小さいうちに放るのは危ない
    霊に危ないもなにもないとは思うが、
    この子がいう兄や家族に影響がでるかもしれない。

    散々迷って
    仕方ないから兄を捜すのを手伝ってやる事にした



  • いろんな所を歩き回った。
    中々反応がなかったが、暫くして頭をたたかれた
    どうやら見覚えのある道らしい。
    指をさされ指示通りに進んでいくと、

    そこは東海林高校の校門の前だった。



  • その場で辺りを見回していたら、一人の男が近寄ってきた。
    なにやらすごい形相だ。

    自分の縄張りに入ってくるなといわんばかりに怒鳴られた。
    ぎゃんぎゃんいわれたから、背後に霊が居ることを伝えたら押し黙った。
    外見に似合わず、霊的なものは苦手らしい。
    「ばばばばばかやろう!霊なんかいるわけねーだろ!怖っ…怖くねーし!怖くねーし!!!」
    って、言ってた。



    そんな事はどうでもいい。
    とりあえずこいつをどうにかまきたい。

    どうしようものかと考えこんでいたら、
    男の顔面が一瞬にしてゆがんだ。




















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